ヴァンパイア夜曲



「ぶっはぁ!?」


「っ?!おい、バカヤロ!何してんだ!俺が手配した高級品だぞ!!」


吹き出すシドに、つい声を荒げるルヴァーノ。

お兄さんの綺麗なお顔が、信じられねえコイツ…!とドン引きしている。


「ルヴァーノお前、毒でも盛ったんじゃねえだろうな!」


「俺が命を救った患者にそんなことするわけないだろう!」


「嘘つけ!これ、本当に血なのか?!体が一滴も受け付けねえぞ!」


その時。

はっ!としたルヴァーノが動きを止めた。

彼の頭の中にある予感がよぎる。


「…まさか…」


状況が掴めず、きょとんと顔を見合わせるシドとランディ。

すると次の瞬間。ルヴァーノはわずかにまつ毛を伏せ、黙り込んだ。


おもむろに白衣を脱ぎ、ベッドに置いたルヴァーノ。

眉を寄せるシドは困惑している。


「お、おい、ルヴァーノ…?」


シドが躊躇しつつ声をかけたその時。

表情一つ変えないルヴァーノは、無言でネクタイを緩めたのであった。