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「大丈夫かな、シド」
魔法陣に囲まれた部屋。
未だ意識の戻らないエリザを見守るランディは、無意識にこぼれた私の独り言に優しく答えた。
「きっと大丈夫だよ。ルヴァーノさんもいるんだし。…あの2人は何だかんだ相性いいと思うから、心配いらないよ」
「うん、そうだよね…」
弱々しく頷く私。
ただ待っている身はこんなにも辛いのか。今更心が痛む。
(私に共に戦える力はないけど、せめて神に祈ろう。2人が無事に帰ってこれるように…)
そっと手を組み、目を閉じた。
その時だった。
突然、私の抱きかかえる鞄から小さな機械音がした。それは、シドの残した荷物である。
目を丸くするランディと共に鞄を漁ると、中で音を出していたのは見覚えのある通信機だった。
「えっ、えっ!これ、どうすればいいの…?」
「本部からの連絡みたいだね。で、出るしかないんじゃないかな?」
お互い慌てながら顔を見合わせる。
鳴り続ける通信機は途切れる気配がない。
意を決した私は、すぅと深呼吸をした後、ピッ!と赤いボタンを押した。
「も、もしもし…?」



