朝。
 遅刻ギリギリに母に叩き起され、寝覚めは最悪だった。

 スマートフォンは電池が切れていて、アラームが鳴らなかったらしい。充電しそびれたままいつの間にか眠っていたようだ。愛里は充電器を鞄に入れると、車に乗り込む。

 慌ただしく、愛里のいつもの一週間が始まった。