クエスチョンマークを浮かべる尚貴に、説明する。 「いや、男の人が少女漫画を描いているのもたしかに珍しいかもしれないですけど、でもお付きの人がいるってのが、気になったんです」 「そうそう!」 はなやんも激しく頷く。 尚貴はようやく思い至ったようで、ああ、とスーツ男二人を振り返る。郡山は一礼して入れ替わるように静かに店を出て行った。