「え、と、うん……」 敬語がとれて、男女の会話みたいだ。 「でも、あ、戻らないと……」 タイムカードだって切ってないし。 ……って、そんなの後からなんとかなるとは思うけど。 でも、自分の仕事を大事にしていないと思われたくなくて、愛里は首を横に振る。 「じゃあ待ってるから、そのあと」 尚貴は諦め悪くそう押してくる。