(社長……? 郡山さんにプレゼンしたって、意味ないような気が、しますけど……!?) 社長は想定通りのパフォーマンスをしなければ帰れないとでも思ったのだろうか。突然の訪問販売に郡山も固まっている。 でも、少しでもこの場に長くいられるならそれでもいいやと思って愛里は追従笑いを送る。守るものも特にない。 社長の熱弁は続く。 それにしても、社長がここまで強引な売り込みをするなんて、珍しかった。 「申し訳ありませんが、そろそろ時間ですので――」 郡山も困り顔だ。