そんなことを思ったら、尚貴を困らせてしまうだろうか。きっと、こんな風に言い寄る女の子はたくさんいるのだろうし。
すると、
隣の六十路が動いた。
「いや~、郡山さん! これ、この人形! すごいでしょう、これ、全部うちのネジでできているんですよ!」
何を思ったか、突如口を開いた丸井社長。
(!!!???)
愛里は驚いて隣を見た。
「ほら、分解するとこの通り、ね? ナットやボルトなんですよこれね、うちには使用箇所や環境・目的に対応する材料・技術・強度・精度など、細か~く対応できる設備とスタッフが揃っているんですよ!」
社長は鞄からサンプルや資料を出し、デスクに並べ始める。



