「愛里様のお人形で間違いありませんか? 車内に落ちておりました」 「はい」 郡山の確認に愛里が頷くと、 「では、メールの送信者であります藤田尚貴の代理として、わたくし郡山が責任もってお返しさせていただきます」 郡山は白い手袋を装着し、部下らしき男の持つ盆から、骨董か何かを扱うようにねじねじロボット一号を手に取り、両手でこちらに差し出してくる。 (そんなに丁重に扱わなくてもいいんだけど……)