愛里ははやる気持ちを押えて一旦(有)丸井螺子に戻った。すぐにでもFUJITAへ向かいたい気持ちは山々だったが、さすがに車で片道一時間はかかる場所まで寄り道するわけにもいかない。帰社してすぐ社長に事の顛末を報告した。

 丸井螺子の社長は冗談はよしこちゃんなどと言って初めは信じてくれなかった。だが愛里がねじねじロボット一号の写真と、FUJITA電機からのメール本文の印字された紙を見せると、

「す、す、すぐに準備だ!」