心配そうに百瀬が俺の顔をのぞき込む。
「あぁ。ケンカはそれなりに出来るし、ここから昴んちまでも道分かるから大丈夫だ。」
「そうなの?」
「あぁ小学生の時から空手習ってたし、不良にも絡まれ慣れてるから大丈夫だよ。」
「不良に絡まれ慣れてるって、透、何したの…」
「前いた高校もヤンキーが集まるような高校だったんだよ。て、ことでじゃあな。」
もういい加減めんどくさくなった俺は、これ以上何か言われる前に幹部部屋を出た。
「おっ!透帰るのか?」
「あぁ。もう帰る。悠馬、今日はありがとな。」
「別にお礼を言われるようなことは何にもしてないよ。」
「桜龍にも入っていない俺と仲良くしてくれてるんだ。充分感謝すべきことだよ。」
いくら尊敬する総長たちが連れてきたといっても、桜龍に入っていない得体の知れない俺を受け入れるなんてなかなかできないだろうしな。
「じゃ、俺はもう行くな?」


