「もちろん桜龍を守るためってのはあっただろうけど、それはここに潜入しなくても出来るしな。」
「……お前には隠し事出来ないな。」
ため息混じりに吐き出したそれに昴は呆れたように笑う。
「桜龍の元副総長ナメんな。あと、何年お前と一緒にいると思ってんだ。」
「お前にはだいぶ助けられたもんな。」
俺の言葉と声のトーンから何か悟ったのか昴は車を走らせ、まっすぐ見据えたまま俺に聞く。
「お前、まだ“あの子”のこと自分のせいだと思ってんのか?」
「思うも何も、あれは俺のせいだよ。」
一瞬で脳裏に浮かぶ上がるあの日の悪夢のような出来事。
「違うだろ。あれはお前のせいじゃない、高木が悪いんだ。」
静かに諭すように言う昴に対して俺は…
「高木も悪いかもしれないけど、一番は俺のせいだ。俺が、俺が弱かったから!!」
「…透……」
昴が俺の名を呼ぶ。
…悔しさを押し殺したような声で。


