あるお願いをLINEで送り、その画面のままスリープモードにした。
そして校舎に入るまで俺たちは無言で歩いた。
「お前はこれから教室に戻るのか?」
「ううん、今日はもう帰ろうかな…どうせ授業は出なくてもいいし。」
俺はスマホを操作する。
「そうか、じゃあ送って──」
そのときピーンポーンパーンポーンという音に遮られた。
『2年A組、桜庭透さん。至急、理事長室に来てください。』
「…悪い。呼ばれたみたいだから、俺行くわ。気をつけて帰れよ。つーかここまで連れてきて逆に遠回りだったな。」
なんていいながらスマホを見せる。
『ここで別れるぞ。とりあえずお前は校舎出たふりしてからこっそり理事長室来い。理事長室来てからは喋るな。喋るときはスマホだ。入るときもノック、声掛けは必要ない。無言で入って来い。』
「ううん、私も帰るなんて言ってなかったし。改めて今日は助けてくれてありがとう。」


