俺は最後にニヤリと笑う。
「これは理事長に提出させてもらうわ。過去にも何回かやってるみたいだしな。明日には処分下ると思うからせいぜい楽しみにしとけ。」
結局女共は最後には全員、真っ黒い涙を流してどこかに逃げていった。
体育館裏には俺と一ノ瀬蛍、二人だけが残る。
「大丈夫か?」
そう俺が聞いたらコクッと頷いた彼女はその後「…ありがと」と小さく呟いた。
女子にしては珍しい少し低い声は透明感があって、自然と口角が上がる。
「どういたしまして。すぐに助けてやれなくて悪いな。」
「大丈夫。助けてもらえただけでも嬉しい。…もう助けられることなんてないから。」
最後の方でまたさらに瞳に影が差した。
「…そうか」
「…桜庭くんは、私が桜龍の元姫だって知ってて助けくれたの?」
不意にそんなことを聞いてきた一ノ瀬蛍は俺を真っ直ぐ射抜く。
「あぁ、知ってたよ。一応噂になってたから。」


