学校まで行くとなぜかすでに門は閉まっていた。
そういやこの学校1分でも遅刻したら門閉まってたっけ?
「・・・」
完璧忘れてたな。
つーかアイツそれは変えてないのかよ!
散々文句言ってたくせに。
はぁ…とりあえず裏口、回るか。
…ん?
…なんか気配がするな。
目をつむって耳をすますとかすかに声が聞こえた。
それと気配の感じからして5人。
──桜龍(オウリュウ)の幹部以上か。
そう確信したらニヤリと口角が上がったのが自分でもわかった。
こんなに早く会えるとはラッキーだな。
とりあえず桜龍に興味持たせるためにこの門でも飛び越えておくか。
どうせ同じクラスだし、興味持てば桜龍のほうから話しかけてくるだろう。
門の高さはざっと5メートル。
まぁこれくらいなら余裕だ。
俺はタッと地面を蹴り門を飛び越えた。
着地するとなんでもないように校舎に向かって歩く。