まるで俺の心の中を読んだかのようにタイミングバッチリに答えてくれた黒崎。
だが俺は…
「悪いが俺は桜龍には入らない。」
黒崎の誘いを断った。
「えぇ!透くん入らないの!?」
「なんでだ!!?」
「もしかしてもう別の族に入ってる?」
「いや族には入ってない。ただ俺が族に入る気がないだけだ。」
「ちぇっ、つまんないの〜」
「…仲間にはならないけど、友だちにならなってもいい」
まぁ元々コイツらに近づくためにここ来たし。
そんな俺の言葉に目を輝かせたのはさっきから分かりやすく落ち込んでいた百瀬と赤峰。
「ホントに友だちになってくれるの!?」
百瀬が首を傾げて俺を見る。
「あぁ」
「なぁなぁ!じゃあ、倉庫にこないか!?」
続けて赤峰も騒ぎ出す。
コイツらに犬の耳と尻尾が見える気がするんだが…
「あぁ、今日はちょっと用事があるから無理だけど、友だちとしてでいいならいいよ。」