先生、ダメですよっ。

清川先生が、扉に手をかける。


その一連の動きが、まるでスローモーションのように見えた。


ーーダメだ。


今言わなくちゃ。


でないと、きっともう清川先生と話せない。


「ーー待って、くださいっ」


清川先生は驚いた様子で私を振り返った。



「ーー私も、先生のことが好きです」



…多分、世界一恋に落ちてから告白までが早い恋だろう。


めまぐるしいここ数分間を思い返し、私は思わず小さく笑ってしまった。


「…なんだよ、舞って真面目かと思ってたら全然違ぇじゃん」


その瞬間、清川先生の雰囲気が少し変わった。