教室には、既に颯がいた。

「ひかり。ちょっといいか…?あのことなんだけど」

「え、でも…」

葉月の顔を見る。

「行っておいでよ。ここなら大丈夫だよ」

「…うん、すぐに戻ってくるから」

私と颯は、校舎裏に行った。

「実はさ、誰かにバレたかもしれないんだ。ひかりが田鍋をその…したこと」

「え…!?」

「林でその…田鍋を…しているときに、誰かの足音がしたかもしれないんだ。あの時は動物か何かだと思っていたんだけどさ…。実は昨日、こんなものが」

そう言って、颯はポケットからあるものを取り出した。

それは、私が昨日拾ったメモと似た紙だった。

そこには「絶対に許さない、お前たち二人だけは絶対に許さない」と書かれている。

「これ……私のところにも似たようなものがあったの。実は昨日、お母さんが誰かに襲われて…それでこれが…」

私は、昨日拾ったメモを颯に見せた。

「マジかよ……」