【そっか…わかった、ありがとう】

「ありがとう……か」

本当は怒られるべきなのに。

だって、葉月は私のせいで巻き込まれてしまったんだから…。

「ごめんね、葉月…」

スマホの画面越しに私は謝った。

時刻が0時を回り、日付けが変わった瞬間、ブーという聞き慣れたバイブ音が鳴った。

未来予知botからのメッセージ…。

【葉月が死ぬ】

なんとなくわかってきた予知内容だったけど、それでもショックだった。

今まで私は、ずっと悲しい未来を回避することができなかった。

颯が事故に遭うのも、葉月が階段から落ちるのも、レオンが死ぬのも、お母さんが倒れるのも…。

でも、今度こそは絶対に回避してみせる……!

葉月を、守ってみせる……!

朝、私は葉月の家の前にいた。

今日は颯とではなく、葉月と一緒に登校する予定。

葉月のことは、私が守らないと。

7時50分頃、葉月は家から出てきた。

「ひかり、おはよう」