「いいなあ、葉月の予知は。私のなんか、変な予知ばっかりで…嫌になっちゃうよ…」

私はため息をついた。

「ほら」と私も未来予知botのメッセージを見せようとして、やめた。

そういえば、田鍋さんの死も予知されているんだった。

危ない危ない…。

またバカなことをするところだった。

キーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴り、古典の授業が始まった。

小テストの結果は、葉月の言う通り赤点で補習となってしまった。

「やっぱり補習だったね~。お疲れさ~ん」

と葉月はからかった。

「あはは…」

「ちょっと、いつもみたいに怒ってよ!調子狂うなあ…。なんか、最近のひかり変だよ?」

「そうかな?」

「うん、なんかずっと考え事してる感じ…。ねえ、ひかり。私に隠し事とか、してない?」

ドキッと心臓が跳ねる。

まさか、田鍋さんを殺したことがバレた…!?

いや、そんなはずはない…。

「隠し事なんて、してないよ」