田鍋さんがそれから学校に来ることはなかった。

当然だ、だって私が田鍋さんを殺したのだから。

だけど、何故か警察沙汰にはなってないようだった。

「今日も田鍋は欠席っと…」

田鍋さんは、ずっと欠席扱いだった。

先生が生徒達を不安にさせないように、わざと言ってないだけかもしれないけど…。

「どうしたんだろうね、田鍋さん。ここんとこずっと休みじゃん」

葉月が言う。

「うん…どうしたんだろう、本当に」

「ひかりと颯君の仲を裂くことができないって悟って、落ち込んでたりして」

「あはは…だといいんだけどね」

「そういえば、今日の古典小テストだよね。ちゃんと準備した?」

「あっ…」

最近、ずっと田鍋さんのことを気にしていたから、すっかり忘れていた。

「あーあ、今回も補習かな?ひかりは」

「そう言う葉月はどうなのよっ」

「バッチリだよ。これのお陰でね」

そう言って、葉月は未来予知botのメッセージ欄を見せた。