どうして飲まないの!?

だって、田鍋さんの死は未来予知botが予知しているんだ。

だから、絶対にジュースを飲んで死ぬはずなのに!

「ひかり、一緒に帰ろう」

颯に誘われたが、

「ごめん、急用ができて」

と断り、私は田鍋さんの後をつけた。

田鍋さんは友達数人と一緒に歩いていた。

「早く飲めよ……!」

と私は心の中でずっと呟いていた。

駅に着くと田鍋さんは友達と別れ、別の方向へ歩いていく。

田鍋さんっていつも電車通学だった気がするんだけど…。

まあいい。

ついていってみよう。

私は、田鍋さんを尾行し続けた。

やがて、人気のない林にたどり着いた。

な、なんで放課後にこんなところに…?

そう思ったときだった。

田鍋さんがクルッと振り向き、私のほうを見て笑った。

「私のことずっとつけてたんでしょ?知ってたよ」

「なっ……!」

「一体どんな用があるのかしら?もしかして、これ?」