「でも、この程度で本当によかったよ…。もし颯みたいに…颯以上の怪我だったら私………」

今までずっと緊張していたのが解けて、私はへなへなとその場に崩れてしまった。

「もー、ひかりってば心配性だなあ」

「だってぇ……」

「まあまあ、早くDVD見よっ」

そう言って、葉月が私に手を差し伸べた。

「うん」

私はその手を取った。

それから葉月の部屋でDVDを見て、その日は楽しく過ごすことができた。

葉月が大怪我にならなくてよかった。

でも、これからまた誰かが傷つくような予知があった場合…今日みたいにずっと神経を尖らせながら過ごさなくちゃいけない。

そうなったら……きっと今日みたいに疲れてしまう。

そんな生活に、私は耐えられるだろうか?

「はあ……」

私はため息をついた。