「それにさ!私、最近テストの成績マシでしょ?」

「確かに……最近、補習の数が減ったよね」

「実は、それって未来予知botのお陰なんだ~。ほら、見て」

若菜は、私に自分のスマホ画面を見せてきた。

「ここに【教科書36ページの下の漢字がテストにそのまま出てくる】って書いてるでしょ?」

「そういえば……この前の国語の漢字テスト、そうだったかも……」

「でしょでしょ!?信じてくれた!?」

「う~ん……それはちょっと……。だって、それって若菜が別のアカウントをつくってそういうメッセージを書いて、私のことを騙しているのかもしれないでしょ?」

「ええ!疑い深過ぎ!ていうか、私そんな頭いいことできないし!」

「確かに…」

私は、妙に納得してしまった。

「そ、そこはちょっと否定してほしかったかも…」

若菜は、肩を落とした。

「とにかく、このアカウントは本物なの!」

「そんなこと言われてもなあ……」

そのとき、ブーブーとスマホのバイブ音が鳴った。

「なにこれ?通知は全部切ってるはずなのに……」

「それ、未来予知botからの通知音だよ!確認してみて!」