今にもあくびが出そうだけど…今日は大切な日。

私はぐっと我慢した。

「さあ、入って」

「お邪魔します」

颯の家にあがる。

家の中はインテリアが少なく、すっきりしていて清潔感がある。

颯、あんまり生理整頓とかする柄じゃないから、きっと颯のお母さんが綺麗好きなんだろうな。

颯の部屋に入る。

颯の部屋も物が散らかっておらず、綺麗にされている。

これは、きっと颯が今日のために頑張って掃除したんだろうな。

そう思うと、なんだか微笑ましい。

「なーに笑ってんの?」

「あ、ごめん。颯、頑張って掃除したんだろうなって思って」

「ま、まあ…ひかりが来るんだからそりゃ掃除するだろ。あ、そこ座ってくれていいよ」

颯は座布団を指さした。

「ありがとう」

私はそこに腰を下ろした。

「なんか飲み物取りに行ってくる」

そう言って、颯は部屋から出ていった。

颯、なんか緊張してるみたい。