「あれ、颯の彼女じゃない?」

バドミントン部の男子が言う。

「ごめん、ちょっと」

部員達にそう言って、颯はこちらに来てくれた。

「どうしたんだ、ひかり。なんか息あがってるけど大丈夫か?」

「う、うん。それよりも、颯は大丈夫?」

「え?何が……」

「実は……颯が殺されるって……」

「…ちょっとこっち来て」

私達は体育館を離れ、誰もいない教室に入った。

「俺が?誰に?」

「それは、わからないけど……」

「でも、俺達を脅迫していたのは、葉月だろ?その葉月はもういない」

「そうだけど……」

「…ごめんな」

突然颯が謝ってきたので、私は驚いた。

「え?何が…」

「だって、俺が葉月を殺したから……気が動転しているんだろ?だから、もう葉月はいないのに俺が殺されるなんて言い出して」

「違う!そうじゃない」

どうしよう、このままだと颯が誰かに殺されてしまう。

でも、バカな私にはうまく説明ができない…。