「やった!それって、今日はもう葉月は殺されないってことだよね?」

「そういうことになる…かも?」

「よかった、もう安心して眠れるね!おやすみ、葉月!」

「うん、おやすみ」

そう言って、私達は眠りについた。

私は、夢を見た。

林の中で、田鍋さんを殺す夢。

『はー、はー………』

田鍋さんを殺し終わった私は、肩で息をする。

その背後に、颯がいる。

『ひかり、どうして……』

さらにその背後には、何者かの陰が…。

私は颯を押し退け、その何者かに話しかける。

『あなたは誰?どうしてお母さんにあんなことをしたの?どうして葉月を殺そうとするの?あなた、私のことを恨んでいるの?ねえ、あなたは誰なの!?』

何者かは、笑った。

『私?私は─────』



「はっ…」

今のは…夢…だったんだよね……。

「はあ……」

嫌な夢だった。

お陰で、全身汗まみれだ…。