【死神 side】
自販機前。
んー、コーンポタージュ、おしるこ、コーヒー…
どれにしよう。
迷いながらも、
財布を開けて小銭を出す。
よしっ、決めた。
おしるこだ。
指を指し、君に決めた。
トン。
あれ?
トン。
あれ、出てこない?
壊れてんのかな。
…あ、小銭…、入れてなかった…。
は、恥ず…
小銭をちゃんと入れる。
そしてコーンポタージュを押す。
あ、おしるこ…。
ま、いいか。
体がコーンポタージュを求めているのかもしれないし。
缶を手に取る。
俺は缶捨ての所へ行きながら、
コーンポタージュを飲…、危な。
缶開けてなかった。
次は開けて飲む。
うん、美味い♪
コーンポタージュはすぐになくなった。
コーンポタージュのコーンが入ってないか確かめるため上を向く。
真っ暗。
下向きか。
ん。コーンはないな。
俺は缶を捨て、教室に戻った。
【1年s side】
「な、何今の天然!見た?!」
「おう!見たぞ!この目でしかと!」
「か、可愛い////」
雷、瀧、詩音が真の姿が見えなくなったところでいっせいに喋り出す。
「あれが死神だとは誰も思わねぇよ。」
鱗も次いで喋る。
鱗は
あ、やべ、死神って言っちまった、
と焦るが、
すぐに大丈夫だと気づいた。
クラスメイトは、全員興奮していて、
悶えていた。
鱗の声は誰にも届いていなかった。
顔を見せるようになった真は、
死神とバレないようにすることを心がけている。
が、そんな心配は無用のようだ。
死神の時の雰囲気、行動は本当に鋭く、見るものを圧巻させる。
うって変わって学校の真は、
天然系イケメンとして知られ、
密かに「神夜真を見守る会」なるものがあるほど。
見るものを萌えさせ、
はたまた癒してくれ、
時折見せる笑顔は見るものを幸せにさせた。