翌日。

お昼ご飯を食べていると、

クラスのドアが大きい音を立て開いた。


ガラララっガシャン!


バタバタバタバタ


けーちゃんは俺の横に仁王立ちを、

もう一人はカンペを、

もう一人はご飯を、


「し!…ごほごほ、

し、神夜真!

き、昨日の願い“しょり”してやる!」


「けーちゃんこれは“受理(じゅり)”だよ!」


「え?ジョリ?モグモグ」


「そんな効果音みたいな読み方じゃないよ!

お前は大人しく俺の焼きそばパン食べてなさい!」


「わーいもらったぁ〜」


「…」


「あ、えっと…

…ど!どうする神夜真!

俺と、と、と、友達になるか?!」


けーちゃんは顔を真っ赤にしながら言った。


すると今まで黙っていたクラスメイトは口々に言った。


「あんたらみたいなバカが神夜くんの相手になるわけないじゃん!」


「そーよ!あたし達だって緊張するのに!」


「で、でも、あの、その…」


そう言われるとけーちゃんは今にも泣きそうな顔になった。


そしてそこに追い打ちをかけるように二人が横から


「「けーちゃんがんばー」」


「だからお前らはどっちの味方だよ?!」


泣きそうになりながらキレている。


「ふははっ」


笑い声が響く。


「…え?神夜くん?」


「あははっ、もう無理っ、お前ら面白すぎ…!」


俺は最初に会った頃からずっと我慢してきた。


けーちゃんに申し訳ない感じがして笑いを我慢してた。


でももう無理…


「神夜真…?」


「はぁ…、

…真って呼んでよ。

友達になってくれるんだろ?」


「え…あ、おう!真!

俺の事は親分って言えよ!」


「分かったよけーちゃん。」


「よし!じゃあ昼だから遊ぶぞ!」


「ごめんけーちゃん、

ご飯の途中なんだ、食べ終わってから。」


「あ、うん…。」


「でもそうこうしてる内に昼も終わりに近づいてきたか。」


「え、あ、俺…。」


「ふはっ…くっ、

…放課後、な?」


「…ぅん!うん!放課後な!

絶対だぞ!鬼ごっこするからな!」


「分かった分かった。

それにしても皆はご飯は食べたの?」


「まだ食ってねぇ!」


「じゃあ一緒に食べようか。」


「おう!

じゃあ俺ら弁当持ってくるな!」


「「俺らは持ってきてる。」」


「だからお前らはどっちの味方だよー!」


「「どっちもー」」


「ふぬー!」


「あははははっ」