「真!みて!

この髪型かっこいいでしょ!」


「そうだな。」


「真!私のもみて!

可愛い?!」


「あぁ可愛い。」


『真!』


「二人とも、もう少し大人しく…「ねぇみて真!」



この二人は…


隣に座れなかったのが余程ダメだったらしい。


ホテルに向かう道中ずっとこんな感じだ。


「ほら二人とも、ホテル着いたから荷物を部屋に…」


「「真は私/俺と一緒の部屋!」」


駄目だ…もうこの二人は手に負えない。



「二人とも、ちょっとこっちに…」


二人を近くに寄せ耳元で囁く。


「俺と一緒に寝るなら朝まで寝かせない。」


『////!?』


二人は真っ赤になりオロオロし始めた。


よし、

前にらんちゃんに教えて貰った必殺技決まったな。


こんな事言うのは変態だと思い嫌だったが、

効果抜群なようだ。


らんちゃんに貸一にしておこう。


それからの部屋割りはすぐに決まった。


詩音は広野と、雷は七瀬と。

佐島と神宮と俺は一人部屋。


俺はすぐ一人部屋に入り荷物を下ろした。


時計を見るとまだ昼前だった。


暫くベッドで横になっているとノックが聞こえた。


ガチャ


「佐島、どうし…「助けろ!」


佐島の後ろには詩音と雷と広野の姿があった。

逃げてきたか。


「とりあえず入れ。」


「恩に着る!」


バタバタ


バタン


「災難だったな。」


「いっつもだ!鱗と海が俺に擦り付ける!」


「あぁ、大変だろうな。」


「ったく、ほんとあいつら…」


佐島はベッドに座りブツブツ言っている。


「佐島、時間まで寝てろ。」


「え?」


「大きいクマ飼ってる。」


「あー、じゃあお言葉に甘えて……


Zz〜」


余程眠たかったのだろう。

すぐに寝入ってしまった。


その間俺はまた本を読んで過ごした。