「席につけー。知ってる人もいると思うが今日このクラスに転校生がくる」

先生はそういってドアのほうをみて入ってきていいぞと手招きをした。


はいってきた生徒をみてわたしは思わず立ち上がってしまった。


「寺内、どうかしたのか」


「あ、いえなんでもありません」


そう、まさかの昨日わたしに好きだといってきた男だったのだ。



五十嵐海斗



そして黒板に書かれたその文字をみた瞬間心臓がドクンとなった。


なんだろう、なぜか泣きそうになった。


知らない名前なはずなのに、どこか聞いたことあるような、懐かしいような気持ちになって、でもそれがなんなのか自分でもわからなかった。