「うわっつ!」
強く押された体は地面にどさっと倒れた。
見えるのは、自分の履いている落書きだらけの上靴に、自分の頭上でヒラヒラと舞うボロボロになった教科書やプリント。その間から見えるのは上がった口角と悪魔の目だった。
私に浴びせられる罵声は収まることを知らない。
苦しい。助けて。泣きたいよ。

泣きたいけど私の中の見栄が、教科書やプリントのようにボロボロになったプライドが、泣くなと言っている。

あと1年だから。あと、少しだから。頑張れ、私。