「もちろん、そのつもり」


しっかりとした返事が聞こえた直後、顎を持ち上げられて甘いキスが降ってきた。

いつ人が来てもおかしくない耀の職場だとわかっているのに、唇を重ね合わせるのをやめられなかった。私の理性は、いつからこんなに脆くなったのだろう。

吐息を漏らして唇を離すと、耀はもう一度私を包み込み、苦笑を混じらせて耳元で囁く。


「……ヤバいな。際限なく好きになる」


困ったようでいて、愛しそうな声。それが嬉しくて、同じく彼への想いに限度がない私も、さらに強く抱きしめ返した。


──けれど。

もしも、万が一あなたの気持ちが変わってしまったそのときは、覚えておいて。ずっと離してなんかやらないってことを。

それが、あなたしか見えないほど虜にさせられた私の、甘い仕返しだから。



 ☆゚,。End.。*★゚