それから、本当に副社長は
毎日、私の家へとやって来た。

みっちゃんさんの料理を
両手に抱え、色んな話を
聞かせてくれた。

副社長の今の秘書を柴山さんが
代わりにやってくれてる事とか
今日は何があったとか
事細かに話してくれた。

そんな生活が続いて2週間目の夜。
そこにいるのが当たり前になった
副社長が机の上に料理を並べながら言った。

悠真「明日ギプス外れるんだろ?」

紫苑「うん。」

悠真「今日でこの生活も最後。
つー事で教えてくれない?
何で紫苑が恋愛しないのか。」

ここまでお世話になったんだ。
話さない訳にはいかないか。
私の恋愛話なんて
取るに足らない事だ。