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チュンチュン チュンチュン






雀の囀りが耳に届くなか、私、笹場 恵咲(ささば けいさ)は呆然としていた。






それもこれも全ては、リビングのテーブルに手紙を置いていき唐突に姿を消した私の双子の兄、笹場 恵志(ささば けいし)のせいなのである。








「・・・・・・はあぁぁぁぁぁっ!?」







恵志が残した手紙を片手に近所迷惑になるのも気にせず、大声で叫ぶ。








目の前、視界に入った兄妹写真の中、無邪気に笑う自分と同じ顔と背格好の双子の兄に無性に腹がたってきた。