2週間後。
ランちゃんの企みから始まった騒動があらかた片付き、双雷にも神亀にもかつての日常が戻り始めてきた。
といっても、まだ問題は残っているし、今まで通りの生活は単なる見せかけで、わずかにぎすぎすしているけれど。
それでも、自分たちなりに、絆を最初から築き上げようとしてる。
そんな中、土曜日である今日は、病院に来ている。
「みーくん、おはよ」
「あっ、萌奈!」
「久し振り、翠」
「総長、おはようございます!!」
「万に蘭次郎、皆も!おはよう!」
色とりどりの花束を抱えた私に続き、色とりどりの髪色をした双雷と神亀の幹部メンバーが802号室を訪れた。
みーくんと会うのは、兄弟喧嘩を終えた2週間前以来。
双雷の皆はちょくちょく顔を出していたみたいだけど、全員でここに来るのは初めてだ。
「ミド、体調はど~う?」
「元気元気!」
「き、傷は治ってきた?」
「うん、大分。痕はあるけど、痛みはないし!」
ゆーちゃんにべったりされてるゆかりんは、大げさなくらいホッと胸を撫でおろした。
退院の日も来週に決まったらしい。
想像していた以上に元気そうでよかった、よかった。



