絶対領域




オリはいつから、見透かしていたの?


私自身すら知らなかった、私の本当の想いを。



ごめん。

ごめんね、オリ。



どうしようもなく泣いてしまった。


私が泣いちゃダメなのに、耐えられなかった。



オリの手のひらを涙で冷たくさせてしまう。



無意識に下を向いていた。


オリのもう片方の手も添えられ、両頬を力なく上げさせられる。



眼差しが、絡む。

どちらも、切なくぼやけていた。




「お前が誰のものになっても、お前は俺の……俺だけの“天使”だ」



あなたからもらったものは、数えきれない。


立ち向かう勇気も。

守るための強さも。

苦しさも傷痕もかけがえなくなるほどの愛情も。



全部、あなたがくれた。



『強くなりたい。どんなことがあっても、あなたを守れるように』



あの願いは、今も私の胸に在る。


私はこれからも、あなたの天使でいたい。



「私も……っ、」



好きで、大好きで、大切だった。


紛れもなく、あなたは私の運命の人だった。



「私の初恋は、“特別”は、この先もずっとあなただけ」



泣きすぎて霞んでしまった世界でも、オリの下まつ毛から大粒が滴ったのはよく見えた。


久し振りに見た、オリの涙だった。




もっと、泣いてもいいよ。

その分、笑おうよ。


自由ってきっと、そういうこと。