たった3日しか空いてないのに、こういう空気が懐かしい。
戻ってきたぁって、感じる。
やっぱりいいな。
皆といると、落ち着く。
「ていうか、ミドも同じ病院に入院してたんだぁ」
「う、うん。あ、あの倉庫から一番近いし。……と、ところで、ユウ?」
「ん~?」
「ち、近くない?」
「近くないよぉー、普通だよぉー」
ゆーちゃんはいつの間にかゆかりんにべったりくっついていた。
あれ?もう感動シーン終わり?もうちょっと浸ってもいいんだよ??
「凰と紫はここで何してたんだ?翠の見舞いか?」
「見舞いというよりは、見張りと申したほうが正しいだろうな」
「見張り?」
「念のため、な」
オウサマの一言で、あず兄は口をつぐんだ。
あんな乱闘騒ぎがあったばかりだ。
警戒するのも無理はない。
「他の奴らはいないのか?」
「緋織氏と蘭次郎氏であるか?あやつらはたまり場におる」
「下っ端は?」
「ほとんどおるぞ。ただ、あの決闘については一切口を割ろうとせぬがな」
しん兄の問いかけに、淡々と答えていく。
下っ端たちは未だに打ち明けてなかったんだ。
みーくんが重傷で倒れたから、負い目を感じて話してるかと。
やはり紅組の洗脳はそう簡単に解けないんだ。
下っ端たちは今もなお、「自分たちで敵対関係のグループを潰そう」という一体感に支配されているんだろう。
あんな惨劇になってしまったからこそ、責任を取ろうと、自ら洗脳にのめり込んでいってる可能性もある。



