「はいはい、そういうのはいいから、写真撮るのやめて」
「あー!信じてねぇだろ!本当の本当に最高で……」
せーちゃんのスマホを奪って、適当にあしらっていると。
ドンッ!、とテーブルを叩く音に遮られた。
「可愛いよ!!」
えっと……み、みーくん?
突然どうしたの?
「その衣装すごく似合ってるし、萌奈すごく可愛い!」
「え、あ、あの……」
「可愛いったら可愛いんだ!!」
わざわざ立ち上がって主張するみーくんに、私はポカンとしてしまう。
ピアスが2つきらめいている、みーくんの耳がほんのり赤くて。
胸の奥が、きゅぅ、と締め付けられた。
「我も、世奈氏やリーダーに賛成だ」
「総長がそう言うなら、それが正しい!」
「ぼ、僕も、とてもお似合いだと思い、ます」
オウサマとランちゃんとゆかりんまで、便乗しないでよ。
照れちゃうじゃん。
「……綺麗、だよ」
ポツリ。
賑やかな会話に潜ませた、オリの呟きを拾い取れてしまった。
……嘘。
今の、聞き間違いじゃないよね?
オリも褒めてくれるなんて、思わなかった。
ニヤけちゃいそう。
顔中に熱が広がって、体温が上がっていく。
全身真っ白な衣装だから、真っ赤な火照りが際立っていた。



