絶対領域







保護者の立場で悩んでいると、私のほうにも敵がまた襲ってきた。



人数は……5人か。

どうせなら一気に片しちゃいたいのに。


もしかして、女だからって遠慮されてる?ありがた迷惑だ。




先陣を切って、一人の敵がナイフを突き出して駆けてくる。



私の血を浴びたければ、もっと強くなってから来なよ。


安いナイフじゃ、私を刺すどころか……



「なっ……!?」



……こうなっちゃうよ?



私は人差し指と親指で、正確にナイフを挟み、止めた。


容易にやってのけた高難度の技に、敵の目玉は飛び出そうだ。



驚くのはまだ早い。

本番はここから。



私はぬかるんだ地を跳んで、ふたつの指の支えだけを頼りに、体を空中に浮かせた。


ナイフの真上で、綺麗な逆立ちを披露する。




瞬間、パリンッ、とナイフの刃が粉々に砕け散った。




指の支えを失くしたが、それも計算通り。


しなやかに宙返りをして。

ついでに、敵の頭にかかと落としを食らわせた。



軽やかに着地してすぐ、敵が2人、迫り来る。


2人とも鉄パイプで、私を殴る気だ。



「うおおお!!」

「クソアマぁぁ!!」



……めんどくさいな。


2人いっぺんにやっつけちゃお。