絶対領域





みーくんやゆかりんはともかく、ゆーちゃんとせーちゃんも驚いている。


……ということは、神亀内でも公にされていないんだ。



私も、初耳だ。


神亀の副総長は、最初からバンちゃんじゃなかったの?




「非力な俺より、万のほうが副総長にふさわしいと思ったんだ」


『それで?今回も何も役に立たないだろうから、無理だって?』


「……ああ」



あず兄を支えられる自信がないから、副総長を降りて。

今も、居場所を特定する前から、どうせ無理だと諦めたの?



……バカみたい。



さも当然のように、それでいて辛そうに。


自責を受け入れようとしないで。




『なんで慎士はそう、あずきに対して消極的に……』


「しん兄は、残酷だね」



バンちゃん、ごめん。

お説教は私にさせて。




「……も、な?」



しん兄を真っ直ぐ見つめる。


メガネの奥の、暗い青の瞳は、ひどくぐらついていた。



「しん兄はあず兄の想いを無視して、自分のことしか考えてない」



無力さを悔いるのは、悪いことじゃない。


それを糧に強くなれるから。



だけど、しん兄も知ってるでしょ?


あず兄はしん兄を認めてる。

役立たずなんて思ってない。



親友の気持ちまで、無下にしたらダメだよ。