絶対領域





「こんちわっす!」

「遅かったっすね!」


入ってすぐ、既にたまり場に集っていた下っ端の奴らが、元気よく挨拶してきた。



「慎士たちはもう来てるか?」


「はい!さっき到着しました!」



下っ端の一人にあずき兄さんが確認し、軽くお礼を言ってから、ズンズン先に行く。



この倉庫は改造されていて、奥には、幹部以上しか入室できない特別な部屋が作られている。


その部屋は、通称、幹部室。

ソファーやテーブル、シャワールーム、寝室などが完備してある。



見た目は退廃した倉庫だというのに、なんでそんな豪華なものが設置されているのかは、俺には謎だ。





幹部室の扉を、ガチャリ、と開ける。


中には、慎士兄さんたちがソファーに座って、お茶を飲んでいた。



「奥の寝室、貸切るぞ」


「はいはい」

「うわー、あれお説教タイムになるんじゃなぁい?モエモエ、がんばっ!」



あずき兄さんは、慎士兄さん顔負けの不愛想さで一言だけ言い残し、慎士兄さんたちを素通りした。


やれやれ、と肩をすくめながら適当に了解した万さんの横で、悠也は他人事だからと楽しそうにはしゃいでる。



「……お、お説教?」


悠也、正解。

姉ちゃん、ゲッて顔すんな。


俺も、あずき兄さんも、姉ちゃんを想って怒ってるんだからな!