会社に戻る途中、真鍋さんは小さなクラブサンド専門店に立ち寄った。
メニューに目を通すわけでもなく、野菜がたっぷり入ったスモークサーモンのサンドと、バジルのチキンサンド、オニオンフライ、サラダを注文した。
なるほど、これが藤瀬くんの定番というわけか。
「ここのクリスピーチキンサラダ、とっても美味しいの。橘さんも食べるでしょ?」
「いえ、私は……」
お腹もいっぱいだし、もうこれ以上は入らない。
断ろうと思ったのだけど。
「これが私の定番なんだ」
藤瀬くんの財布から当たり前のようにお札を取りだし、真鍋さんはニコリと笑う。
「……じゃ、いただきます」
どうせ藤瀬くんの奢りなんだ。
遠慮なんてするもんか。
怒りにも似た感情が湧いて、私はそっとみぞおちの当たりを撫でた。
真鍋さんはレジ横にある持ち帰り用のメニューを私に差し出した。
「藤瀬くんの定番はこれとこれとこれ。覚えといてあげてね」
先程注文したものを指さして、「これからは橘さんが頼まれちゃうだろうから」と言った。
これからは、真鍋さんの代わりに。
なんて嫌な考えが頭を過り、私は慌てて打ち消した。
なんなのよいったい。
なんでこんな気持ちにならなきゃいけないの?
ホントに腹立つ。
お腹の中で燻ったものを抱えたまま会社に戻り、真鍋さんの買ってきたクラブサンドを片手に仕事をしている藤瀬くんを、私は恨めしそうに眺めたのだった。
メニューに目を通すわけでもなく、野菜がたっぷり入ったスモークサーモンのサンドと、バジルのチキンサンド、オニオンフライ、サラダを注文した。
なるほど、これが藤瀬くんの定番というわけか。
「ここのクリスピーチキンサラダ、とっても美味しいの。橘さんも食べるでしょ?」
「いえ、私は……」
お腹もいっぱいだし、もうこれ以上は入らない。
断ろうと思ったのだけど。
「これが私の定番なんだ」
藤瀬くんの財布から当たり前のようにお札を取りだし、真鍋さんはニコリと笑う。
「……じゃ、いただきます」
どうせ藤瀬くんの奢りなんだ。
遠慮なんてするもんか。
怒りにも似た感情が湧いて、私はそっとみぞおちの当たりを撫でた。
真鍋さんはレジ横にある持ち帰り用のメニューを私に差し出した。
「藤瀬くんの定番はこれとこれとこれ。覚えといてあげてね」
先程注文したものを指さして、「これからは橘さんが頼まれちゃうだろうから」と言った。
これからは、真鍋さんの代わりに。
なんて嫌な考えが頭を過り、私は慌てて打ち消した。
なんなのよいったい。
なんでこんな気持ちにならなきゃいけないの?
ホントに腹立つ。
お腹の中で燻ったものを抱えたまま会社に戻り、真鍋さんの買ってきたクラブサンドを片手に仕事をしている藤瀬くんを、私は恨めしそうに眺めたのだった。


