席に座って書面に目を通し始めても、藤瀬くんのことが気になって仕方がない。
チラチラとその表情を盗み見してしまう。
そういえば……。
その伏せた目も。
長いまつ毛も。
すっと通った鼻筋も。
少し薄くて柔らかそうな唇も。
パーツの一つ一つをじっくり見ていけば、あの頃の藤瀬くんの面影が残っている。
大人になってずいぶんと色気が増しているけれど。
それでもあの頃の、大好きだった藤瀬くんのまま。
そう思うと胸がキュッと締め付けられるような感覚で。
……いやいや。
危ない危ない。
私は一体なにに浸ろうとしてるんだ。
過去は振り返らないで前を向くと決めたはずでしょ。
心機一転、リセット。
それを忘れちゃいけない。
私も藤瀬くんも、昔とは違うのだから。
そうよ。
昔の藤瀬くんは、あんなふうに意地悪くニヤリと笑う人じゃなかった。
自分のことを棚に上げて、人を責めるような言い方をするひとじゃなかった。
私の大好きだった藤瀬くんは、もう消えてしまったのだから。
フッと短く息を吐き、私は書類を持つ手に力を込めて集中することに務めた。
チラチラとその表情を盗み見してしまう。
そういえば……。
その伏せた目も。
長いまつ毛も。
すっと通った鼻筋も。
少し薄くて柔らかそうな唇も。
パーツの一つ一つをじっくり見ていけば、あの頃の藤瀬くんの面影が残っている。
大人になってずいぶんと色気が増しているけれど。
それでもあの頃の、大好きだった藤瀬くんのまま。
そう思うと胸がキュッと締め付けられるような感覚で。
……いやいや。
危ない危ない。
私は一体なにに浸ろうとしてるんだ。
過去は振り返らないで前を向くと決めたはずでしょ。
心機一転、リセット。
それを忘れちゃいけない。
私も藤瀬くんも、昔とは違うのだから。
そうよ。
昔の藤瀬くんは、あんなふうに意地悪くニヤリと笑う人じゃなかった。
自分のことを棚に上げて、人を責めるような言い方をするひとじゃなかった。
私の大好きだった藤瀬くんは、もう消えてしまったのだから。
フッと短く息を吐き、私は書類を持つ手に力を込めて集中することに務めた。


