きっと他の皆も田原くんみたいに思ってくれている。
幹事に藤瀬くんの参加を伝えたら、とても喜んでいたと亜弓も言っていたし、今日は藤瀬くんにとってもいい日になるに違いない。
なんだか私まで気持ちが高ぶってきた。
藤瀬くんから連絡をもらって、そろそろ10分くらいたつけれど。
「まだかな……」
そう呟いて後ろを振り向くと、ジャケットのポケットに手を突っ込んだ藤瀬くんがこちらをじっと見ているではないか。
公共の場で名前を呼ぶのも憚られたので、私は軽く手を上げて『ここだよ』とアピールした。
しかし藤瀬くんはじっと私を見据えたまま、一向にその場から動こうとしない。
私は首を傾げながら、小走りに藤瀬くんの元に向かった。
「よかった、来てくれて」
微笑みかけたけれど、藤瀬くんは無表情のまま「うん」と短く答えるだけだった。
「どうかした?何かあった?」
不機嫌そうにも見えるけれど、緊張しているのだろうか。
いつものふわりとした笑みを全く向けてくれないことに、少し不安がよぎる。
同窓会を頑なに拒んでいた藤瀬くんを、かなり強引に連れ出したのだ。
ここまで来てくれたものの、やはり足が向かないのかもしれない。
「別になにもないよ」
怒っている口調ではないけれど、いつもの藤瀬くんらしくないことだけはわかった。
藤瀬くんに見てもらいたくて頑張ったお洒落も、どうやらその目には映っていないようだった。
幹事に藤瀬くんの参加を伝えたら、とても喜んでいたと亜弓も言っていたし、今日は藤瀬くんにとってもいい日になるに違いない。
なんだか私まで気持ちが高ぶってきた。
藤瀬くんから連絡をもらって、そろそろ10分くらいたつけれど。
「まだかな……」
そう呟いて後ろを振り向くと、ジャケットのポケットに手を突っ込んだ藤瀬くんがこちらをじっと見ているではないか。
公共の場で名前を呼ぶのも憚られたので、私は軽く手を上げて『ここだよ』とアピールした。
しかし藤瀬くんはじっと私を見据えたまま、一向にその場から動こうとしない。
私は首を傾げながら、小走りに藤瀬くんの元に向かった。
「よかった、来てくれて」
微笑みかけたけれど、藤瀬くんは無表情のまま「うん」と短く答えるだけだった。
「どうかした?何かあった?」
不機嫌そうにも見えるけれど、緊張しているのだろうか。
いつものふわりとした笑みを全く向けてくれないことに、少し不安がよぎる。
同窓会を頑なに拒んでいた藤瀬くんを、かなり強引に連れ出したのだ。
ここまで来てくれたものの、やはり足が向かないのかもしれない。
「別になにもないよ」
怒っている口調ではないけれど、いつもの藤瀬くんらしくないことだけはわかった。
藤瀬くんに見てもらいたくて頑張ったお洒落も、どうやらその目には映っていないようだった。


