スマホを確認すると、藤瀬くんからメッセージが届いた。
『あと一駅で着く』
たった一言のメッセージを見ただけで心が躍るなんて困ったものだ。
私はその一駅が待てず、店前で待つことにした。
藤瀬くんから過去の話を聞いてスッキリしたとはいえ、自分がこうも切り替えの早い人間だったとは驚きだ。
藤瀬くんの裏切りの理由がもっと違う理由であったならば、私は今でも気持ちを持て余して病んでいたかもしれない。
けれどどうしようもなかったのだと思う。
大人になった今なら、幼かった私達の選択のミスに気付くけれど、あの時はきっと正解が見えなくなるほど目の前が真っ暗だったのだろう。
辛くて悲しい出来事ではあったけれど、誰かに縋りたくなる気持ちもわかる。
だからこそ今から『取り戻す』のではなく『前進』しようと決めたのだ。
そわそわしながら藤瀬くんが来るであろう方向を眺めていると。
「茉莉香?」
ふと後ろから私を呼ぶ声がする。
「え?」
振り向くとそこには。
「よ、久し振り」
私と同系色のカジュアルなジャケットを羽織った田原くんが、ぎこちない笑顔を浮かべて立っていた。
『あと一駅で着く』
たった一言のメッセージを見ただけで心が躍るなんて困ったものだ。
私はその一駅が待てず、店前で待つことにした。
藤瀬くんから過去の話を聞いてスッキリしたとはいえ、自分がこうも切り替えの早い人間だったとは驚きだ。
藤瀬くんの裏切りの理由がもっと違う理由であったならば、私は今でも気持ちを持て余して病んでいたかもしれない。
けれどどうしようもなかったのだと思う。
大人になった今なら、幼かった私達の選択のミスに気付くけれど、あの時はきっと正解が見えなくなるほど目の前が真っ暗だったのだろう。
辛くて悲しい出来事ではあったけれど、誰かに縋りたくなる気持ちもわかる。
だからこそ今から『取り戻す』のではなく『前進』しようと決めたのだ。
そわそわしながら藤瀬くんが来るであろう方向を眺めていると。
「茉莉香?」
ふと後ろから私を呼ぶ声がする。
「え?」
振り向くとそこには。
「よ、久し振り」
私と同系色のカジュアルなジャケットを羽織った田原くんが、ぎこちない笑顔を浮かべて立っていた。


