純真~こじらせ初恋の攻略法~

あの小憎たらしい笑い方は、私の神経を逆なでした。

言い回し方がもどかしく、いかにも自分だけが正しいかのように話を持っていく。

マウントを取られたままで話されると、何も言えなくなってしまうほどの威圧感を持つ。

藤瀬くんと私の関係が偽物であり、自分との関係こそが本物だと言い放った人物。

そう、田添由加里だ。

考えてみれば、藤瀬くんが転校する事も、進路のことも、彼女は全て知っていた。

だからこそ私は藤瀬くんと彼女の関係を疑わなかった。

そんな由加里ならば、みんなが知らない藤瀬くんの消息も知っているではないかと思ったのだ。

けれど今となってはそんなこと、大きな問題でもなくなってきている。

中学時代の恋愛がどうだったにしても、私達は現在出会って今の藤瀬くんに私は惹かれた。

始めこそ昔のことが引っかかっていたけれど、今ではそんなこともなくなった。

まあ、この間の喧嘩でスッキリしてしまったということもあるのだが。

それよりも気になっているのは、私と藤瀬くんの食い違いについてだ。

前回は流してしまったが、冷静に考えると私と藤瀬くんの間には、何か絡まった物があるのではないだろうか。

過去の事や由加里のことより、私は今、こっちのことに頭を悩ませているのだ。

機会を作って聞いてみたいのだけれど、なにせ今は時間がない。

それに藤瀬くんの元に同窓会の連絡が来ているのか、そっちを確認する方が先だろう。