「紫音と歩いてたのは、心友に渡すプレゼント選ぶため。女性が貰って嬉しいものが俺は分かんねぇから」


……。


「帰ってくるのが遅れたのは、ある店でトラブって注文してたものをスムーズに受け取れなかったから」


「…〝ある店〟って?」


私が尋ねると、彪斗は小さくため息をついた。


「こんな流れで言うつもりなんかなかったけど。これ」


そう言って彪斗が差し出してきたのは、正方形の箱だった。


「これ…」


これって……。


「俺と結婚してほしい。絶対心友を幸せにするから」


「……っ!!」


嘘…。


プロポーズ…?


プロポーズだよね…?これって…。


「…なんて返事すればいいのか分かんないけど…私で…良ければ…。こちらこそ…よろしくお願いします…」