最悪だぁ。


「俺のこと好きなんだろ?だったらそう言え」


…コノヤロ……。


自惚れやがって!と言ってやりたいけど、好きなのは事実。


だけど〝好き〟なんて言いたくない。


恥ずかしすぎる…。


「言わないもん。私、意地悪な人嫌いだもん」


「嘘ばっかり。俺のこと好きなクセに」


不敵な笑みとはこの事。


私は彪斗のこの表情に弱い。


見つめられてるだけでドキドキしてくる。


「……好きだよ。彪斗のことが好きっ!それでいいでしょ?」


「ま、そんくらいで許してやるよ」


…偉そうに何なの。


ったく。


「あ。誕生日の日、予定入れんなよ。大事な話があるから」 

と、唐突に彪斗が言った。


…大事な話ってなんだろ?。


「楽しみにしてるね」


何をしてくれるんだろうなぁ…と胸を弾ませながら私は誕生日を迎えるはずだったのに…。