「だって1回もデートしたことないし、先生と二人きりになれたと思っても勉強ばっかりだし…」


恥ずかしさを捨てて言ったのに、先生はニヤニヤして私を見つめるばかり。


「先生きらーい」


せっかく恥を忍んで言ったのに。


デートしたいのに。


「もぉいいもん」


正面に座る先生の視界から外れようとベッドの方へ行き、ピンクの仕切りカーテンをシャッと閉める。


あんな風にニヤニヤされたら恥ずかしいったらありゃしない。


ベッドに横になり、目を閉じる。


「…はぁ…」


付き合ったって付き合わなくなって先生のドSは変わらない。


分かってたけど、なんかムカつく。


なんで私は先生を好きになったんだろう。


あんなドSなのに。