「蓮井」


〝教師〟として私の名前を呼ぶ〝先生〟。


「なんかあったんなら相談しろよ」


これは彼氏として言ってるのか、教師として言ってるのか。


ま…そんなことはどーでもいいや。


勉強したはずなんだけどなぁ…。


起きてる時間はほとんど勉強に費やし、お兄ちゃんにもプライドを捨てて頼って、このザマだ。


情けない。


なんのために頑張ったんだか…。


「別に何にもない。今日は帰らせて」


せっかく頑張ったのに…。


いい点数とって先生をビックリさせようと思ったのに。


全部全部水の泡。


「あ。テストの点が悪くて落ち込んでんの?」


バカにしたような言い回しにイラっときてしまう。


私本気で頑張ったのに。


「ホントうるさい。帰る」   


「そ。気をつけ帰れよ」